=キング of ビースト= 2
「…っはぁ-…」
視界が歪んで、でも夜琉を見たくて、夜琉のぬくもりが欲しくて
「――…っ夜琉」
夜琉を見上げると、悲痛な表情をしていて。
でも私を優しく抱きしめてくれて
「大丈夫だ…。落ち着け-…。」
安心させてくれる-…。
夜琉の胸の中で意識が遠のいていくのが分かって、必死に夜琉の服を掴んだ。
離れたくないー-…。
遠くで、凛が
「由莉ちゃん?!」
と言ってるのを聞きながら
私が悪いー…。
プツンと意識をとばした。