=キング of ビースト= 2
凛は鋭い視線を向けていた夜琉が目を細めたのがわかると
「ああ、安心しなよ。別に襲われたとか拉致られたとかは、ないから。」
と言った。
「…。」
夜琉は何も答えない。
「送り迎えもかなり徹底してたしね。」
凛はフッと一瞬だけ表情を和らげると
「俺がしてたんだよ、送り迎え。」
と言った。すると,3人の表情が険しくなった。
「別に付き合ってた訳じゃないし。
志音の大切な人は、俺にとっても大切な人だったから―…」
でも、幸せって長く続かないよね…
本当に小さな呟きだった…