=キング of ビースト= 2
そのまま部屋を出ると総長部屋に入り、夜琉のベッドに由莉を優しく寝かせる。
由莉は浅い呼吸しかしておらず、夜琉の眉間にシワがよる。
「…ょ‥る―‥っはぁ、」
うわごとで夜琉の名前を呼ぶ由莉。
夜琉は由莉の頭を優しく撫で
「由莉..。」
意識のない由莉の名を呼ぶ。
――――
――
夜琉が由莉を抱っこして、総長部屋に言った後の幹部部屋には紅雨と南月、凛がいた。
「俺はお前を絶対に許さない!!
お前にとってゆうゆうは親友が大切にしていた妹というだけの存在かもしれないっ!!
でも、俺達にとっては違う…!!
何よりもかけがえのない存在で…
大切な人なんだよ…‥っ!!」
紅雨の必死な姿を見て凛は何も言えなくなった。