=キング of ビースト= 2



―――――――
―――――


璃玖は広未に電話をかけた後、数人しかいない下っ端のいる一階に降りて広未を待った。


もう辺りは暗くなっていて、時計を見ると8時を過ぎたところだった。


下っ端達は二階で起こっている事を知らないから夜ご飯を食べに行ってるのだろう。



電話をかけてから10分程で来た広未さんは少し息をきらしながら


「由莉ちゃんは!?」


と聞く。2人は挨拶をする事もなくやりとりをする。


「こっちです。」


急ぎ足で二階に上がると総長部屋の前に達ノックをする。


中から


「入れ。」


と言う声がすると、広未だけ中に入った。


いくら緊急事態とはいえ、総長部屋に入れるのは基本的に総長と、総長の女だけ。


璃玖もそこをしっかりと理解している為、ドアの近くで待機をしているのだ。



< 146 / 384 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop