=キング of ビースト= 2
苦痛に満ちた表情をする夜琉は、必死に現実を受け入れようとしていた。
病院に連れて行った方がいいかもしれないー…
だけど病院に行ったら会える時間が決まってくる。
広未はできる限り一緒にいる方が一番いい解決方だと言った。
自分のマンションに連れていこうかとも考えているが、1つ問題点がある。
由莉の両親だ。
一緒に住む事を了承してくれたが、あと10日先の話で。
今日はそろそろ帰さないといけない。
夜琉は携帯を握り、芯に連絡を入れた。
「…―向かえに来い。」
そうすると携帯をポケットに突っ込み、由莉の額にキスを落とすと立ち上がった。
由莉を連れて行く気はないらしい。