=キング of ビースト= 2



目を閉じると、浮かんでくる由莉の暖かい笑顔。



再び目を開けると


由莉の頬にわ乾いた涙の跡があって。


夜琉わその頬に優しく指を滑らせる。



その指をそのまま、まぶたに持っていく。



辛そうに、


でも愛おしそうに…





「…頼む、から


目、開けて―…」




消え入りそうな程、小さな小さな呟き―…。



夜琉の懇願も虚しく、宙に消え去った声。




答えが帰ってくることわなかったーー…。




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