=キング of ビースト= 2
芯said
由莉さんが起きることなく9日目が過ぎた昼過ぎ、俺わ一人で由莉さんの家に来ていた。
―――
由莉さんの家のチャイムを鳴らすと、やはりでできたのわ莉菜さん。
「はぁーい♪どちら様?」
明るく、元気なソプラノ声。
「―…こんにちわ、莉菜さん。」
「…あっ♪芯さん。上がって上がって♪有志いるから!!!」
「…お言葉に甘えて失礼します。」
「有志~♪芯さん来たよ☆」
莉菜さんが柔らかい口調で、有志さんに呼びかける。
「…今から行く。」
奥の部屋から微かに声が聞こえる。
「早くね~。」
と言うとこちらを向き、
「どうぞ、座って。」
と言う物腰が、由莉さんを思いださせる。
由莉さんのよく出来ている気遣いわ、莉菜さんから譲り受けたもの、かーー…。
「お茶煎れてきますから。」
と言うと俺の返事も聞かずに台所に行く。
するとちょうど、部屋から出てきた有志さん。