=キング of ビースト= 2





そう思った刹那



「…―お前、いい加減にしろや。」


あまりにも威圧的な声が聞こえた。


「―…お前、俺の前でそんな事考えて何がしたいー…?」


「…。」


「…俺が、お前の考えてる事わかるって知ってて今何を思ったーー…?」



あまりにも感情が籠もっていない声わ、夜琉さん以上に冷たい。



「『……産まれてきた俺が悪い?』まじで殴るぞてめぇ。



今、お前わ全ての事否定したと一緒だぞ?


お前わ俺や冷豹を守ろうとした志音を否定したのと一緒だ。


分かっててそう思うんなら、」


一旦言葉を切った有志わ真っ直ぐ蔑むように俺を見て


「……―帰れ。」



と、吐き捨てた。


「…。」


「―…俺わ、お前と出会った事、一度も後悔したことがねぇ。今だってそうだし、志音が死んだ時だってそうだ。」


「…。」


「産まれてきた事に罪悪感感じるんだったら今すぐ出ていけ。お前の顔も見たくねぇー…」



鋭い口調にわ怒りが隠す事なく込められていて。



…―こんなに怒った有志を見るのも初めてだが、


こんなに冷たい言葉を人に言っている有志を見るのも初めてだったー…




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