=キング of ビースト= 2
だけど夜琉さんわ
みんなの期待を裏切り普通の下っ端だった俺を、選んだー…。
和弥さんが引退してから2週間後の集会の時だった。
あの時の事わ今でも鮮明に覚えている。
普通通りに進められた集会の最後に、
『特攻隊長を発表する』
璃玖さんの言葉が、緊迫した空気を創り出した。
『那龍16代目特攻隊長わ…ー
南 颯ー…』
発せられた言葉に俺の頭わパニックで、周りわ一気にざわめきだす。
「颯って誰?」
350人いる那龍で、俺の名前を知らない奴なんていっぱいいた。
「つか、光希さんじゃねぇの?」
「え!?まじかよ。誰だよ決めたの?」
混乱しだした倉庫に、今まで黒いレザーソファーに腰掛けていた夜琉さんが立ち上がった。
すると、静かになる広間。