=キング of ビースト= 2
シンとした空気が漂う中、その場にそぐわない声が聞こえて来た。
「弘樹ーっ☆みんな解散させよー!!」
「「…。」」
「あれっ!?何この空気!!」
「「…。」」
「…俺邪魔した?」
「「…。」」
「…まぁいっか♪」
「紅雨…。」
1人でしゃべり続ける紅雨に呆れたのか、弘樹が紅雨の名前を呼ぶ。それでも紅雨わ弘樹をシカトして
「みんながね、心配してたー…。」
俺達に教えてくれた。
「『夜琉さん大丈夫ッスか?』って何度も、何人も。」
「「…。」」
「普段なら、あんなに話しかけて来ないのに…。本当に心配してた。」
「「…」」
「だからきっと、みんな那龍の倉庫にいるんじゃない?」
「「…」」
「縁狼、狼羽の面子も倉庫にいるんじゃない?夜琉に会いたいんじゃない?」
「…帰ろうか。」
俺わ静かに言った。