=キング of ビースト= 2
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その頃由莉の両親、有志と莉菜わ空港にいた。
刻々と時間が迫ってくる中、2人わ飛行機に乗り込む事が出来なくて。
「有志、本当にこれでいいの?」
「…。」
「由莉わ、志音の事であんなに思いつめていたのにー…私わ気づいてあげられなかった。志音が死んだという現実だけで頭がいっぱいで
由莉の事を心配してやれなかったー‥
あの子が一番辛かったはずなのに…っ」
「莉菜、由莉わ志音の葬儀の時泣いていなかったー‥。」
「うん。」
「瞳の中に色が無くて真っ暗だったー…。」
「…。」
「あの時、怖かったんだー‥。昔の莉菜と同じように由莉も感情を失ったんじゃないかってー…。」
「…。」
「莉菜が一時期全く反応しなくなってしまった時の恐怖だけわ二度と味わいたくなかったー‥。」
「ごめんね。」
「莉菜の所為じゃねえ。俺の所為だ。俺わ何よりも感情を失う事を恐れているー‥。」
「うん。」
「だけど、由莉わ強かったー‥。」
「…。」
「…ー志音の死から1ヶ月後にわ由莉わ自ら笑って泣くようになった。」
「…そうね。」