=キング of ビースト= 2
「2人で気晴らしに少し出かけるか。」
芯が広未の精神状態を気遣い提案する。
「…でも、誰かここに残ってないと。何かあったらー‥」
「大丈夫だー‥。夜琉がいる。熱があるけど、由莉ちゃんのことならいち早く反応するはずだ。」
「…大丈夫かな?」
「フッ…夜琉もそこまで弱ってねぇよ…」
少し余裕そうに口角を上げた芯に広未わ安心する。
なぜなら夜琉の事に関してわよく分かっているからだ。
「出来るだけ早く戻れるようにする。だから少し出かけさせろ…
最近2人で出掛けてねぇだろ?」
少し寂しそうに言った芯に広未わ柔らかく笑った。
どんな時でも2人の時間を少しでもとろうとする芯。
当たり前のようだけど、
とても難しい事なのだー…
不謹慎にも嬉しいと思った広未わ
「ちょっとだけね?」
と言って芯の手をとった。