=キング of ビースト= 2
2階に上がるとソファーに座っている夜琉さんはタバコを吸っていた。
「夜琉、問題発生だよ。」
璃玖さんは深刻な表情で話始めた。
「由莉ちゃんの名字がバレた。」
「あ゛?」
恐ろしいくらい姫さんのことになったら反応する夜琉さん。
「バレたってか俺がしくった、まじごめん。」
「璃玖さんどーゆうことや?」
俺が説明を求めると分かりやすくさっきの事を教えてくれた。
その話を聞いていた夜琉さんは
「由莉と同じ名字の冷豹の総長、か。」
と呟く。
「ああ、しかもその総長の名字はトップシークレット。」
「でもって、噂で聞いた由莉ちゃんの性格と容姿がその総長にそっくりってわけかいな?」
「うん。」
「冷豹の総長は由莉ちゃんの名字は決して誰にも漏らさない、と言ってくれた。」
「…。」
無言の夜琉さんは何か考えているようで。
「冷豹の総長と後日話はするようになってる。」
璃玖さんはかまわず話を続けた。
「その時由莉ちゃんを連れて来るかが、一番の問題点だね。」