メイドとご主人様の恋
車から降りたら、オレが嫌いな建物があった。

嫌いな建物というのは、自分ん家だ。


それは当たり前だ、家に帰ってきたのだから。


でも、この家を見ると、すごく窮屈な気持ちになる。

今にでも、逃げたくなる。。。


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―――――…

オレは小学4年生だったころ、一度だけ、親に反抗した。



その頃は、親父はいつもいなかったのが寂しかったのもあるが、久しぶりに家族水入らずに食事ができることが、単純に、嬉しかった。


食事中の話は、親父がアメリカで楽しそうに過ごしているハナシでもちきりだ。


家族水入らずで食事は嬉しい………。


けど、口から出てくるのは、ひどい言葉だった。


母さんのことを言ったことのない「くそ、ババァ」と読んだり…。

イロイロあった。



一番の理由は、仕事ばかりで、オレと母さんをおいて、アメリカに行って楽しそうに過ごしている親父が許せなかったのかも、………しれない。


母さんはオレの暴言に驚いて、そのあとに、俯いた。

親父からは、メガネの奧から、睨まれた。

正直言って、泣けるぐらい、恐かった。


オレは、いつの間にか、その部屋から、飛び出していた。

母さんが「惟」と叫んでいたが、今は、今は…それどころじゃない。


ハァハァ、ハァ、ハァ、ハァ……。


今、オレはどこにいるか、分からない。。。

自分ん家なのになぁ。。。


オレは、素直に謝りにいこうと、食事をしていた部屋に戻った。


すると、部屋から親父の怒鳴り声が聞こえた。


「俺がいたときは、惟はあんなじゃなかったぞ!!」
「わ、わぁたしもぉ……私も、惟があんなことを言うとは、思っていなかったものぉ…。」
「お前のことだから…「じゃぁ、どうすればいいのよ!」
「お前の教育が悪いから、惟がああなるんだぞ。」

バシッッ
親父が母さんを叩いた。

「あ、あなた……!!!」
「これから『母さん!!!!』
「ゆ、惟。。。ここから、出ていっ「いつから、いつからいたんだよ!!!!」

親父がオレに向かって、拳をおとしてきた。


な、殴られる!!!


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