メイドとご主人様の恋
今回は、迷わないですぐ部屋に帰って来れた。
なんでかって?
そ、そりゃぁ、あのヘングレ達も使ったあの方法でね。
あ、言っておくけど、石やパンくずを落としたわけじゃないよ。
そのことについては、非常に悪いことしちゃいました……。
……あのね、あのね、……絶対、秘密だよ。特に惟には絶対、ぜーーったい言わないでね!!
じ、実は……、そこら辺の壁に飾ってあったパズルをね、バラバラにしてね……………。
しかも、凄くドでかいから、ヤバいかも……。
後で土下座して謝ろう………。
コンコン
目の前にある大きなドアをノックした。
あ、あれ??反応がないな……。
意を決して、惟の部屋に入った。
惟は、雑誌?かな。まぁ、なにかを読んでいた。
絵になるわーーー。
さすが、外見だけは、いいヤツ。って感じだな。
てか、私のこと気づいてる??
『料理作り終わったけど、どこで食べるの?』
惟が顔を上げ、雑誌を閉じた。
や、やっと気がついてくれたよ。
やっぱ、さっきは気づいてなかったんだ……。
…………
…………………。
あ、あのぉ〜、なんでこんなに静かなの?
なんか、きまずい。
車のときは、運転手がいたからまだ良かったけど、今は惟と2人きり……。
しかも、凄く広いから空気が、空気がぁぁ(泣
てか、惟、食べる場所を考えてるのかな……?
それにしては、なんか、眉間にしわ寄ってますけど………。
あ、なんか口元だけ笑った。
え、何で笑ったの?き、気になるーーー。
『唯、料理を持って、ついて来い。』
「ふぇ!?? ちょっと待ってて!!!!」
いきなり喋るから、変な声出しちゃったじゃん。
は、恥ずかしぃ/////
【ふぇ!??】って、なんてまぬけなんだろ……。
そんなことを思いながら、部屋を出て、キッチンへ向かった。