甘味処[斬殺]
「ところで祐樹、お前もう飯食ったのか?」
何の気なしに言った鉄人の言葉に、棗は「今だ」と言うように祐樹を見た。祐樹は棗を見て、それから鉄人に目を戻す。
「んー…僕、てっちゃんとご飯食べたいな」
棗に言われた通りに、祐樹は無邪気に笑って言った。その笑顔は、棗が思った通り、鉄人の心を動かすに十分だった。
「そうか、よしよし。じゃあお兄さんがご飯に連れてってやろうじゃないか」
「鉄、あたしも」
そこに棗が便乗しようとするが、鉄人は露骨に眉根を寄せて言う。
「なんで?嫌だ。俺は祐樹の気持ちいいほどの食いっぷりとその際派生する笑顔を目の前で眺めるために二人で飯を食いに行かなきゃならないんだ」
そして仲の良さをアピールするように、祐樹の肩に手を置いて、「なっ」と笑いかけた。その祐樹に棗はよろよろとふらつくように寄りかかっていって、鉄人が手を置いたのとは反対側に肘を乗せて、愚痴る。
「祐樹、馬鹿でケチな馬鹿があたしを仲間外れにしようとしてるぞ。泣きそうだ」
「てっちゃん、なっちゃんは寂しがりだからいじめちゃ駄目だよ」
ぷぅと膨れて祐樹が言うと、鉄人は困ったように祐樹に答えた。
「棗は奢ってや
何の気なしに言った鉄人の言葉に、棗は「今だ」と言うように祐樹を見た。祐樹は棗を見て、それから鉄人に目を戻す。
「んー…僕、てっちゃんとご飯食べたいな」
棗に言われた通りに、祐樹は無邪気に笑って言った。その笑顔は、棗が思った通り、鉄人の心を動かすに十分だった。
「そうか、よしよし。じゃあお兄さんがご飯に連れてってやろうじゃないか」
「鉄、あたしも」
そこに棗が便乗しようとするが、鉄人は露骨に眉根を寄せて言う。
「なんで?嫌だ。俺は祐樹の気持ちいいほどの食いっぷりとその際派生する笑顔を目の前で眺めるために二人で飯を食いに行かなきゃならないんだ」
そして仲の良さをアピールするように、祐樹の肩に手を置いて、「なっ」と笑いかけた。その祐樹に棗はよろよろとふらつくように寄りかかっていって、鉄人が手を置いたのとは反対側に肘を乗せて、愚痴る。
「祐樹、馬鹿でケチな馬鹿があたしを仲間外れにしようとしてるぞ。泣きそうだ」
「てっちゃん、なっちゃんは寂しがりだからいじめちゃ駄目だよ」
ぷぅと膨れて祐樹が言うと、鉄人は困ったように祐樹に答えた。
「棗は奢ってや