キミの隣へ
『かわってもらえるかな?』
「いいの?スゴく怒ってるんだよ?」
『うん、いいよ。やっぱ千祥は俺にとってスゴく大事な存在だから…。謝りたいんだ。…ごめんね俺のせいで優歌ちゃんにまで迷惑かけて』
いいなぁ、
こんなにも想ってくれてる彼氏がいて。
うらやましいよ、
お姉ちゃん。
「うん、わかったかわるね」
ここまできたらもうかわるしかないでしょ。
あたしは子機をお姉ちゃんにむけて差し出す。
「だえかや?」
ストローをくわえたまましゃべるきっと“誰から?”って言いたいんだろう。
「俊也くん……」