レイコーン
 
 
「ほら、手のここら辺をもむと気分が楽になるよ?」
 
 
そう言い、マールはニコスの手のひらの真ん中を親指で押すと、
 
 
「・・・ぅぅ、ありがとう。」
 
 
と、ニコスはうなるように言った。

 
「そろそろ、到着しますよ。」
 
 
ジーニーがそう言うので、マールは急いで運転席の方に行った。
すると、辺りの景色が少しだけ変化していることに気がついた。

周囲には棒のようなものが何本も突き出ている。
それは遠くからでもとても頑丈そうに見えた。
 
 
「この辺から先に行くと岩場へ出ます。一番奥に神鳥レインバードの巣があるのです。」
 
 
「そっか。」
 
 
「この辺は危険なので一気に突き抜けますよ。お座りになってください。」
 
 
と、ジーニーが言った。
 
 
「危険?」
 
 
「はい、ここは・・・」
 
 
そうジーニーが言いかけたとき運転席から目の前にあった真っ白な棒のようなものが蛇のように動き出した。
 
 
「え?」
 
 
マールは目を凝らしてその様子をじっと見つめた。
今にも何かが飛び出してきそうだ。
あれは何だ?何だ?しがみつくようにバスの座席をぎゅっとにぎっとた。
どんどん棒の形が見えてくる。あれは…。
 
 
 
「骨の尻尾?」
 
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