レイコーン
 
「やった!成功だ!!」
 
 
粉塵が舞いあがる。
 
 
「な、何が起きたので?」
 
 
ジーニーが言うと。マールは説明した。
 
 
「『目覚めの歌リベル』は『全ての者』をたたき起す魔術なんだろ?だったら、生命の眠りに陥っているドラゴンを起こせは、あの黒い液体に抵抗するんじゃないかって思ってさ。」
 
 
なるほど。と、ニコスが言う。
 
 
「…ドラゴンが目覚めれば、時間が稼げる…か。」
 
 
「なるほど!?」
 
 
と、ジーニーが言った。
 
 
「だけど…」
 

ニコスがひどそうに小声で言った。
  
 
「…ジーニー。早く、ここを離れるんだ。」
 
 
ニコスの言葉に 
はっとたマールがもう一度ドラゴンの方をふり向くと
 
 
「グゥゥゥゥゥン。」


と、うめき声をあげ起き上がろうとしていた。
 
 
「力が足りない…。いや…違う。」


外を見ながら何かを言っているニコス。



「大変だ!今のうちに逃げないと。今度は逃げ切れるかい?ジーニー。」
 
 
「お任せを。」
 
 
と言うと、猛スピードでその場を離れていった。

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