レイコーン
空には流星の雨が降り注ぎ、雨は黄褐色の糸を引き、帯つくり出す。
その糸で羽織を織るように出来上がる甘い香りのする雲。

 
重ねの色目は白く輝き強さを増す。

 

光と闇が入り混じる世界。
世界は無音で包まれている。

 

どこを見てもどこまでも星たちが広がり、
すぐ目の前ですらわた飴のような星雲が流れ
マールの注意を奪っていった。

 

両手を広げると
手元にも光り輝く粒子達。
色は緋色く輝き、そのそれぞれが熱い情熱を抱えている。

 

中央には太陽をモチーフにしたのか
大きく光り輝く球体がひとつ。
その強い光を囲うように無数の色の星雲が渦を巻き、やさしく覆っている。

 

いろんな軌跡を描きながら
どの光も、真ん中の光をめざし、ゆっくりと動き
その星達のいくつかは光の渦の中に溶け込むように姿を消していた。

 

「ようこそ、マール、魔法の世界カルディアへ」
 

ドクが、マールに言う。
 

「…ありがとう。」

 
「さぁ、あの光の中へ。」

 
マール、ドクそしてニコスは太陽の光の奥へと進んで行った。
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