レイコーン
マールはいつものように、
朝、起こしに来てくれる父に向かって挨拶をした。



するとドアの向こうから聞こえてきたのは父の声ではない。
 

「おはよう。俺だよ、マール」
 

友人ニコスの声だった。
 

「開けてもいいかい?」
 

マールは、少し迷ったもののすぐに返事をした。


「あ、、、うん。いいよ。」

 
ニコスは多少寝癖頭ではあるものの
しっかりとした執事服を着ている。

 
「よく、眠れたか?」 


「あ、うん。眠れた・・・。」

 

マールはまだ夢を見ているのかと、半信半疑だ。
そういえば、昨日はそのまま部屋に招待され眠ったんだっけ。
と、昨日の事を思い起こすように自分に諭した。

 
「マール、そろそろ朝食にしよう!そこ、どいてくれるか?」

 
そうマールに言うと、
ニコスはポケットにあるカードを取り出し
ぶつぶつとなにやら言いはじめた。

 

カードはニコスの手元から離れ
部屋の中に大きな竜巻を引き起こす。
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