きっと世界は君のもの

*THE SECOND





ニャァ、と可愛らしい鳴き声が聞こえ瞼を開ければ、すぐ目の前にミューがいた。


『ミュー、どうしたの? 下で遊んでなかった?』

(遊んでたけど、やめたの)

『あ、そうなんだ』

やめたんだ。へぇ。
・・・・っておい!
のん気にそんな事思ってる場合じゃない!


『なんで喋ってんの!?』

(なんで、って。 同じネコだから)

は、い?

 同 じ ネ コ だ か ら ?


確かにいつもよりミューが大きく見えたりするけど。
周りの物が大きく見える気がするけど。

いやいや、“ネコになった”はないでしょう。


(窓、見てごらんよ)

窓を見てみれば、そこには見慣れたアメリカン・カールが一匹と、見慣れない普通の白猫が一匹。


『え、これあたしですか?』

あたしらしき白猫の首には可愛らしいリボンと鈴がついている。

(うん。おめでと、猫の仲間いりだよ)

『おめでと、じゃないし!! な、なんであたしが猫になるのよー!』


あたしは、爽麻が猫になることを願ったのに!!




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