きっと世界は君のもの
*THE SECOND
*
ニャァ、と可愛らしい鳴き声が聞こえ瞼を開ければ、すぐ目の前にミューがいた。
『ミュー、どうしたの? 下で遊んでなかった?』
(遊んでたけど、やめたの)
『あ、そうなんだ』
やめたんだ。へぇ。
・・・・っておい!
のん気にそんな事思ってる場合じゃない!
『なんで喋ってんの!?』
(なんで、って。 同じネコだから)
は、い?
同 じ ネ コ だ か ら ?
確かにいつもよりミューが大きく見えたりするけど。
周りの物が大きく見える気がするけど。
いやいや、“ネコになった”はないでしょう。
(窓、見てごらんよ)
窓を見てみれば、そこには見慣れたアメリカン・カールが一匹と、見慣れない普通の白猫が一匹。
『え、これあたしですか?』
あたしらしき白猫の首には可愛らしいリボンと鈴がついている。
(うん。おめでと、猫の仲間いりだよ)
『おめでと、じゃないし!! な、なんであたしが猫になるのよー!』
あたしは、爽麻が猫になることを願ったのに!!