呪いのテディベア Ⅱ
そしてそのまま
勢いよくトマトに向って
包丁を振り下ろした。
だぁんっ!!
と包丁とまな板が衝突して
お互いに悲鳴を上げる。
トマトは勢いに耐えきれず、
潰れて辺りに飛び散った。
ぴぴぴっ、と自分の顔にも
トマトの汁が少しかかったが
そんなことはどうでも良かった。
ただ押さえきれない怒りが
私の脳内を支配しつくしていた。
許せない
許せない
許せない
許せない
許さない
人をいじめて何が楽しい?
人が悲しむのを見て何が嬉しい?
お前達なんかこのトマトのように
無様に弾けて消えてしまえばいいのに。
否、消してあげなければ気が済まない。