呪いのテディベア Ⅱ
だから、殺してあげるの。
ぐちゃぐちゃにしてあげるの。
私にはあの子たちがいる。
復讐を手伝ってくれる、
愛しい愛しい子悪魔たちが。
私は笑った。
「ふふふふふっ、」
笑い続けた。
楽しそうに
それは楽しそうに。
「待っててね、
殺しに行くまでは。」
そういって
私は包丁をまな板から引き抜いた。
まな板にほんの少しだけ
包丁が刺さった跡が残ったが
気にしない。
私はぐちゃぐちゃになったトマトを
生ごみを入れる袋の中に乱暴に捨てると
何事もなかったかのように
調理を始めた。
私は知らない。
夢徒が見ていて、
何かに気が付いていたことに。