呪いのテディベア Ⅱ
私たちの織り成す復讐劇
それからしばらくして、
晩御飯を作り終わり、
私と夢徒は食卓に
向かい合わせになって座った。
無言で目の前のご飯を
口に運んでいく。
ここ最近はいつもそうだった。
あの2人のアバズレが
この家からいなくなってからは
賑やかだった食卓が
今はまるで、
息を殺しているかのように
静かだった。
「…ごちそうさま。」
まもなくして
晩御飯を全て平らげた夢徒は
食器をキッチンに運ぶと
すぐに自分の部屋へと
閉じ籠ってしまった。
「…。」
夢徒が自分の部屋の
ドアを閉めるまで
私はまるで
マネキンのように
その場で静止していた。
そして、部屋のドアが
ばたんと閉まってからまた食事を再開した。