企業戦隊サラリーマンOL

「グリーンは黒帯を着ける事により、パワーアップします。柔道の有段者ですので。」
緑川はおずおずと博士に
「あのぅ…本当に私で宜しいんですか？歳も他の方より上ですし…」
お伺いをたてると、瞳を潤ませながら
「馬鹿もん！ワシらが開発したんだ。もっと自信を持たんか！」
「そうですよね！博士！」
肩を抱き合っている。その姿に感動したように
「グリーンは３男３女のお父さんだ。出動の度に0.2%の給料手当を出そう。」
男が言うと
「ありがとうございます！ボス！」
感無量だと言わんばかりである。
「ブラックは空手の有段者ですので、特殊グローブとブーツで機能向上をしてあります。」
「…はい。」
「君は警備のプロだ。その経験と正義感を活かしてくれたまえ。」
「はい。」
黒田に関しては特に抵抗もないらしい。
「ピンクは念力、つまりサイコキネシスが武器です。」
「あのぅ…困ります。仕事に支障をきたすと思いますし…」
もじもじしながら小声で抗議すると
「佐藤くんは勤続15年だそうだね。社長が良く勤めていてくれている君なら、今度もきっと頑張ってくれるだろうと言っていたよ。」
男の言葉を聞いた瞬間、顔をあげた。
「しゃ、社長が…！私の事を気に留めて下さっているなんて！」
手を胸の前に組み合わせ祈るようなポーズをしている。
それを見ていた赤井に青山がこっそり
「佐藤さんは社長の信者なんだ。」
と情報を与えた。
「そっ…そうなのか？でもボスってどう見てもしゃち…」
ヒキながら言いかけた赤井の言葉をボスが大きな咳払いで遮る。
「以上です何か質問はございますか？」
桜井の言葉で諦めながら
「俺達を選んだ理由が苗字だという事は推察出来ましたが、佐藤さんは何故…」
赤井が質問すると
「そうだったのか！」
青山が驚いたので
「今頃気付いたのかよ！」
すかさずツッコミを入れた。