月に願いを
激しい闘いに疲労した清鷹は大きく息をつくと、討ち取った証拠の兜を持ち帰るため馬から降り白木に近付いた。

白木に触れようとしたその時、清鷹は背中に鋭い衝撃を感じた。

ゆっくり振り返ると震えながら弓をつがえている羽鳥の兵がいた。

先程の衝撃は熱い痛みとなり清鷹の体を駆け巡った。

少数での奇襲に加え白木との決闘で疲れ果てていた清鷹はその痛みに耐える事が出来ずその場に崩折れた。




『清鷹』 


遠退く意識の中で結姫の声を聞いたような気がした…。
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