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よく思い出せ。

フリスビーを返した後、理乃を覗き込んだ。

腕を掴んだままだったから上から見下ろすと自然と顔が近くに寄って…。

驚いたように丸くなった理乃の目と薄くグロスが引かれてる唇が目に入ったんだ。

も…もしや…。
俺は最大のチャンスを逃がしてしまったんじゃなかろうか!?

あそこまで接近しときながら俺は何やってたんだっ!

夕陽が反射してキラキラした瞳が理乃っぽくてキレイだな、なんて考えてた。

あと少し、顔を理乃に寄せればキ…キス出来たんじゃ…?

ああッ!
何て俺はマヌケなんだッ!

理乃とあんなに接近する事なんて当分なさそうだし、千載一遇のチャンスを逃してしまった。

はぁ――――――。
もったいなかったなぁ…。
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