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デート当日。

理乃の誘いに二つ返事で頷いてくれたあっくん。

今、理乃とあっくんは遊園地にいる。

「どれから乗る?」

園内の案内パンフレットを開く理乃にあっくんは一点を指さす。

「そりゃ最初はこれだろ」

あうー…。
やっぱりそれ?

「理乃は苦手?」

理乃を覗き込むあっくんに引きつった笑顔を向ける。

「ううん…!せっかくあっくんと来たんだもん、行こう!」

「無理すんなよ。違うのから行こう?」

「大丈夫!」






「やっぱ止めとくべきだったな…」

絶叫マシーンでさんざん叫んでグッタリとベンチに座り込む理乃にあっくんは冷たいジュースを買ってきてくれた。

「そんな事ないもん」

「理乃って変に意地っ張りだよな」

クスクス笑うあっくんにつられて理乃も笑う。

ああ、この感じ。
ほんわかしていいなぁ。

「少し休んだら、今度は理乃の乗りたいのに行こう」

「うん」


気分のよくなった理乃はあっくんの手を握って立ち上がった。



それからは平和的な乗り物に乗ったりしてのんびりした空気でたくさん遊んだ。
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