恋雫の華
泣きながらクラス中に聞こえるぐらいの声を、張りあげた。

 みんな何事か?みたいに、あんぐりした顔で透をみている。

「ちょっ と と・・透?!  ちょっなにゆうてんの??  ちょっト・・・トイレ行こ
!!」焦る麗菜に手を引かれそそくさと移動した。


「あんた、またできひんかったん?
 ってか、クラス中に聞こえてたで? ほんまに・・・」


『だって・・・・』

呆れた顔をしてふーっとため息をついた。

「初めてじゃないんだしさ・・・?」

「まあ・・・あんなことありゃね・・・気持ちは、分かるけど。

でっ光君には、まだ話してないの?」

『うん・・・・・』
強張った顔で、うなずく。

「光君はなんて?」
『透がちゃんと心の準備出来るまで待ってるから。 焦らんで良いよ!!

俺らは、俺らのペースでゆっくり行こう。って笑って頭なでえくれた。』

「ほんま光君格好いいな!! めっちゃやさしいやん!!」



            佐伯 光  (さえき ひかる)

遼との親友で、バスケット部に所属していて、光とは、バスケの練習試合のとき
初めて出会い、 ひとめぼれし、 遼に紹介してもらった。

そして、去年の夏遼のいろいな協力を経て、めでたく恋人になれた。

光は、身長が高く178センチあり、部活でいい色に焼けていて、笑うたびに、
白い歯を覗かせ屈託なく笑う。

勉強も良くできて、とってもやさしい。

まるで漫画の主人公みたいな人だ。





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