月と太陽の事件簿12/新幹線殺人事件 静岡‐掛川間49・1キロの謎
再会と始まり
「日野」
昼休みあけ。
あたし日野麗美は席についたとたん、上司の岸警部に呼ばれた。
念願の捜査一課に配属されて一か月。
『冷蔵庫』と陰で親しまれている(?)警部の巨体にも見慣れた頃だった。
「何でしょうか」
「掛川で殺しだ。今から出るぞ」
「掛川って…静岡県のですか?」
「そうだ」
あたしの頭の中に無数の?マークが浮かぶ。
「なんでまたいきなり」
「事情は道すがら話す。急げ」
岸警部は上着を羽織りながら席を立った。
あたしは頭の中の?マークを増やしながらもバッグを手に取った。
ひと雨ごとに暖かさが増す2006年3月のある日のこと。
それはある人物との
「再会」と「始まり」の日だった。
昼休みあけ。
あたし日野麗美は席についたとたん、上司の岸警部に呼ばれた。
念願の捜査一課に配属されて一か月。
『冷蔵庫』と陰で親しまれている(?)警部の巨体にも見慣れた頃だった。
「何でしょうか」
「掛川で殺しだ。今から出るぞ」
「掛川って…静岡県のですか?」
「そうだ」
あたしの頭の中に無数の?マークが浮かぶ。
「なんでまたいきなり」
「事情は道すがら話す。急げ」
岸警部は上着を羽織りながら席を立った。
あたしは頭の中の?マークを増やしながらもバッグを手に取った。
ひと雨ごとに暖かさが増す2006年3月のある日のこと。
それはある人物との
「再会」と「始まり」の日だった。
< 1 / 42 >