月と太陽の事件簿12/新幹線殺人事件 静岡‐掛川間49・1キロの謎
冗談じゃない、そんなことされてたまるかと、駄々っ子を引き止めるような気分で達郎の後を追おうとしたその時、あたしの携帯が鳴った。
「はい、もしもし!?」
苛立っていたあたしは、着信相手も確認せずに大声をあげた。
『どうしたんだ、麗美』
聞き覚えのある声に、あたしは背筋を伸ばした。
「警視総監…」
『おいおい麗美、昔みたいに伯父様と言ってくれよ』
苦笑に満ちた声が耳に届いた。
『梅谷さんから麗美が達郎を訪ねてきたと聞いてね。事件の協力を求めたんじゃないかと思って、電話したんだ』
「あ、はい…」
背中に大粒の汗が浮かぶのを感じた。
伯父とはいえ、警視総監とはあまり面識がない。
あたしが物心ついた時から警察庁のキャリアとして活躍していた伯父は、一番遠い存在の身内と言っていい。
わかりやすくいうと、ド緊張する相手なのだ。
「すみません、達郎を巻き込んで…」
『構わんよ。達郎は警視庁公認の民間協力員だ』
「はい、もしもし!?」
苛立っていたあたしは、着信相手も確認せずに大声をあげた。
『どうしたんだ、麗美』
聞き覚えのある声に、あたしは背筋を伸ばした。
「警視総監…」
『おいおい麗美、昔みたいに伯父様と言ってくれよ』
苦笑に満ちた声が耳に届いた。
『梅谷さんから麗美が達郎を訪ねてきたと聞いてね。事件の協力を求めたんじゃないかと思って、電話したんだ』
「あ、はい…」
背中に大粒の汗が浮かぶのを感じた。
伯父とはいえ、警視総監とはあまり面識がない。
あたしが物心ついた時から警察庁のキャリアとして活躍していた伯父は、一番遠い存在の身内と言っていい。
わかりやすくいうと、ド緊張する相手なのだ。
「すみません、達郎を巻き込んで…」
『構わんよ。達郎は警視庁公認の民間協力員だ』