月と太陽の事件簿12/新幹線殺人事件 静岡‐掛川間49・1キロの謎
「それはどういう事かね?」
確信に満ちた達郎の物言いに、警部は身を乗り出した。
「それを説明する前に…警部、出身はどちらですか?」
「私か?私は金沢だが」
「それはちょうど良かった」
「ちょうど良かった?」
「電車で帰省したことはありますか」
訝しがる岸警部に、達郎は質問を続ける。
「何回かあるよ」
「電車は何を?」
「米原まで新幹線で、そこから先は特急【しらさぎ】に乗ったな」
「切符はどのように購入しましたか」
「どのようにって…まずは東京‐米原間を買って…」
「警部、その買い方は×です」
『え?』
警部とあたしの声が重なった。
「東京‐米原間を購入した後に、米原‐金沢間を購入すると大変な損になるんです」
「どどどどういう事かねそれは!?」
あたしも警部と同じ事を思った。
「警部『ど』が多すぎです」
いや、そこツッコむとこじゃないから。
達郎はホワイトボードに【乗り継ぎ割引き】と書いた。
確信に満ちた達郎の物言いに、警部は身を乗り出した。
「それを説明する前に…警部、出身はどちらですか?」
「私か?私は金沢だが」
「それはちょうど良かった」
「ちょうど良かった?」
「電車で帰省したことはありますか」
訝しがる岸警部に、達郎は質問を続ける。
「何回かあるよ」
「電車は何を?」
「米原まで新幹線で、そこから先は特急【しらさぎ】に乗ったな」
「切符はどのように購入しましたか」
「どのようにって…まずは東京‐米原間を買って…」
「警部、その買い方は×です」
『え?』
警部とあたしの声が重なった。
「東京‐米原間を購入した後に、米原‐金沢間を購入すると大変な損になるんです」
「どどどどういう事かねそれは!?」
あたしも警部と同じ事を思った。
「警部『ど』が多すぎです」
いや、そこツッコむとこじゃないから。
達郎はホワイトボードに【乗り継ぎ割引き】と書いた。