月と太陽の事件簿12/新幹線殺人事件 静岡‐掛川間49・1キロの謎
「鉄道研究会での活動やバイト先での会話から、小林は田村が乗り継ぎ割引きを使って掛川に行く事を知ったんだろう」
達郎は再びホワイトボードに向き直った。
「そして事件当日、小林は東京駅からこだま417号に乗った」
達郎はホワイトボードの小林の名前の横に【こだま】と書き込んだ。
「静岡に到着した小林は、特急東海1号から乗換えをしてきた田村を待ち伏せた」
田村を見つけた小林は、なんらかの理由をつけて田村に近付き…もしくは隙を見て、持っていたナイフで田村を刺した。
「でもそこからが田村の誤算だったのね」
あたしの言葉に、達郎はうなずく。
小林は確かに田村を刺した。
そのまま田村が絶命すれば小林の思惑通りだったが、田村は最後の力を振り絞った。
田村は己の腹に刺さったナイフを抜き取り、逃げようとした小林を背中から刺したのだ。
「お互いがお互いを憎んでいたから、な」
岸警部は、また熊のような唸り声をあげた。
達郎は再びホワイトボードに向き直った。
「そして事件当日、小林は東京駅からこだま417号に乗った」
達郎はホワイトボードの小林の名前の横に【こだま】と書き込んだ。
「静岡に到着した小林は、特急東海1号から乗換えをしてきた田村を待ち伏せた」
田村を見つけた小林は、なんらかの理由をつけて田村に近付き…もしくは隙を見て、持っていたナイフで田村を刺した。
「でもそこからが田村の誤算だったのね」
あたしの言葉に、達郎はうなずく。
小林は確かに田村を刺した。
そのまま田村が絶命すれば小林の思惑通りだったが、田村は最後の力を振り絞った。
田村は己の腹に刺さったナイフを抜き取り、逃げようとした小林を背中から刺したのだ。
「お互いがお互いを憎んでいたから、な」
岸警部は、また熊のような唸り声をあげた。