冷たい夜は桜の色
その後なにも話すことが見つけられないまま時間が過ぎていった。
『ねぇ。なんで私の事待ってたの?』
私は沈黙に耐えられず、ずっと疑問に思っていたことを聞いてみた。
「なんとなく」
『なによそれ。私が来なかったらどうする気だったの?』
隆は口に手を当て考えていた。
「わかんない」
『なによそれ。変な奴』
それを聞いた隆が笑った。私もつられて笑う。
「でも、美加ちゃんなら絶対来ると思ったんだ」
『なんで???』
「それはね・・・」
そう言って隆は話し始めた。