冷たい夜は桜の色
固まっている私の腕を隆がつかんだ。
『ちょ、ちょっと!いきなり来ていったい何なの?離してよ・・・』
私は隆の手を振りほどこうとする。
しかしその手は強い力によって止められてしまう
「美加ちゃん!」
『なによ・・・?』
「美加ちゃんに見せたいものがあるんだ!」
そう言って私の目を見つめる。
『見せたいもの?』
「そう、だから行こう!」
そう言って私をどんどん引っ張っていく。
『ちょっと、隆!』
嫌がる私。それでも隆は前を向きやめようとしない。
『隆!!』
「いいから!早くしないと見れなくなっちゃう」
そう言って走り出す。
それとともに私の足も走りだす
なんなのよ。本当
私は隆にされるがまま引っ張られていった。