冷たい夜は桜の色

ナースステーション


《夜の巡回おわりましたー》

「あら三船さんごくろうさま異常はありませんでしたか?」

少し太ったやさしそうな看護婦長さんが微笑みかけながら聞いた

《特に異常は見当たりませんでした》

「そう、それは良かった、そうそれで今夜もいたの?あの二人は」

《いましたよ。まったくあいつら何度注意してもやめないんだから!》

三船は腕を組みながらほっぺたをふくらましながら言った。

「まぁまぁいいじゃないですか三船さん。あの年頃の子なら恋愛の一つや二つしてもあたりまえですよ。」

なだめるような看護婦長さん

《婦長は甘すぎるんですよ。あいつらまた今度見つけたらただじゃおかないわ》

「三船さん?病院であまり物騒な事をいってはいけませんよ」

それを聞いた三船をコーヒーを入れるとカルテなどが散らばった机に置きドカッと椅子に腰を下ろした。


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