冷たい夜は桜の色
過去

私は駅の自動改札を抜けると、駅前に設置されている。時計に目をやった

時刻は1時20分。

私はきょろきょろと周りを見渡してあいつの姿をさがした。

「ゆかーーー!!」

そう言って背後から大きな声がし三船はゆっくりと振り返った。

するとそこにはいつもと変わらず笑顔で私の名前を呼ぶ耕太(こうた)の姿があった。

そいつは私の目の前まで来ると走ってきた勢いのまま私に抱きついた。

「ゆか遅いよ!もう20分も遅刻だよ?俺早くゆかに会いたくて1時間も前から待ってたのにー」

『ちょっと耕太!みんな見てるよ。恥ずかしいから。離れろ~!!』

「そんなの関係ないよ。俺はゆかが大好きなんだ。」

『わかったから、わかったからね。ほら行こう』

そう言って耕太の手を引っ張ってその場から逃げるように立ち去った
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