冷たい夜は桜の色
私は隆に問いかけたが隆は答えない。
しばらくの間隆に抱きしめられていた、
どれくらい時間がたったのだろう、
「美加」
『なに?隆?』
「ありがとう」
そう言って強く抱きしめる。背中にまわされている隆の手が震えていた。
「美加お願いがあるんだ、」
『??、、』
なぜ隆が急にこんなことを言い出したのか、私にはそれがわからない
「3日だけ待ってくれ、お願いだ、俺、必ずここに来るから、待ってて」
そう小さな声で言った。
そして私から体を離す、そして一度だけ微笑むとなにも言わず、歩いて行ってしまう。
『隆!待って』
私は隆の手を握った。
隆はこちらに振り向くと私を見た。
『隆、、私待ってるからね、、隆が来るまでずっと待ってるから、、』
そう言うと隆はなにも言わず頭をなでてくれた。
なぜだろう、
いつもと違う隆を感じて私は不安になっていた。
今握っている隆の手、この手を離したら二度と会えないような、そんな気がして、
私は強く隆の手を握った。
「約束だ、俺は絶対来るから」
そう言って隆が微笑んだ。