空を見上げて
愛美の両親は愛美が幼いころ離婚した。
それからは母親に育てられたが、愛美が6歳のころに母親は病気で他界。
その後、愛美は千葉に住む、母方の祖父と祖母の家で育てられた。
離婚した父親は単身赴任の状態で、愛美に生活費だけ毎月送っていた。
会うことはほぼなく、今までに数回合ったくらいだ。
祖父と叔母は優しく、愛美は何一つ不自由のない生活をすることができた。
しかし初めのうちは、母を失ったショックから立ち直れないでいた。