空を見上げて
『愛美・・一人ぢゃないんだ。』
その日から、愛美に笑顔が戻った。
少しずつ明るさを取り戻し、他の友達も作るようになった。
母のことを思い出すこともあったが、いつも支えてくれる祖父や祖母、友達、大好きな信也のおかげで弱音をはくことはなくなった。
愛美が1番幸せを感じるときは信也といるときだった。
何ともいえない安心感。
ドキドキ高鳴る胸。
それはまぎれもなく恋だった。
それは幼い愛美にとって、初めての恋だった。