天国の丘
「コーイチ、しっかり見たか?」
「やめて下さいよ、からかうのは……」
「なかなかいい眺めだったろう」
「そんな、見れるわけないじゃないですか」
「何だ、見てねえのかよ。あれだけのセクシーボディを見逃すとは、お前さんも随分と遠慮深い奴だな」
「もう、リュウヤさん」
「本当に見なかった?」
後ろの方からリサの声が聞こえた。
「見てませんよ」
「本当に?」
「本当ですって」
「でも、ちょっとは見えたでしょ?」
「すぐ、目を伏せましたから」
「そう……」
「それはそうと、朝から何の用事だ?」
「実はT・Jの件でなんですけど……」
「最近、私、オッパイが垂れて来ちゃって……」
「そんな事ないですよ……」
「やっぱ見てた!」
リサとリュウヤさんが二人して僕を睨む。
「はい、はい見てしました、ごめんなさい、これでいいですか?
話しが先に進められないよ」
ふて腐れた僕を二人は笑った。