ルームシェアリング
怜って意外にいろいろ考えてるんだな。

それに比べて私は家から離れられた事が嬉しくてそこまで考えが至ってなかった。

他人同士が住むルール。

それは既に経験してるからこそ怜はそう言うのかもしれない。

私も浮かれてばかりいないでちゃんと考えて怜の迷惑にならないように、ずっとここにいれるようにしなきゃね!

部屋に戻った私はまだ散らかっている荷物をを見回して怜と上手くやっていきたいなと願うばかりだった。





「倫の一人暮らしにカンパーイ!」

何とか荷物も片付き、怜との暮らしにも慣れ始めた頃、友達の弘美が部屋に遊びに来てくれた。

「厳密には一人暮らしじゃないんだけど」

チビチビとお酒を舐めるように飲んでいる私に対して弘美は豪快に缶ビールを空ける。

「いいじゃない。オンナの一人暮らしなんて危ないし、初心者の倫にはピッタリよ」

そう言われれば確かにホントの一人暮らしより安全かもしれない。
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