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「…倫ってそーやってチャンスを逃して婚期も逃がすタイプだよね」

「どーせ私は幼児よ」

怜に言われた事を思い出した私はチューハイをグイッと飲み干した。




かなり出来上がった私達の耳に玄関ドアの閉まる音が聞こえた。

「帰ってきたのかな?」

「かもね」

私は部屋のドアを開けて首だけ出すと怜と目が合った。

「お帰り」

「おー。誰か来てんの?」

「うん。友達」

「お邪魔してまーす」

私を押し退けて弘美は怜に挨拶する。

「ごゆっくり」

めったに見ない怜の笑顔を見て内心驚く私に気づかず弘美は明るく返事をした。

何?
愛想よく出来んじゃん。



ドアを閉めるなり弘美は私の肩を揺さ振る。

「な、何?」

「ちょっとー!いい感じの人じゃん!超ラッキーじゃない!」

あの笑顔に騙されてるんだって。
普段はもっと無愛想だもん。

「そうでもないよ」

ぶっきらぼうに答える私を無視して、弘美は「いいなー」を連発している。

そんなに言うほどかな?
弘美の趣味ってわかんないや。
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