天気予報は暴風のち…Love!?
「あれ?果穂チャンてば感じちゃってんの?」

両手で唇を抑え首を横に振る。

「我慢はよくねーよ?」

耳のふちを軽く噛むと果穂の身体がピクッと揺れた。

顔を赤く染めて必死に声を出すまいと耐えている果穂が可愛く見える。

『あーんな真面目カップルでもヤるコトヤッてんのかなって想像すると可笑しくね?』

豊の言葉をふと思い出した。

果穂はあいつにもこんな顔を見せてるんだろうか。

何だか面白くなくて果穂の頬を両手で挟むと、その唇を奪った。

果穂の腕が俺の肩を押しやって拒否の意を伝えてくる。

「ヤ…だッ…。止めて…!」

「お前に拒否権なんてねーだろ?」

俺を押し戻していた腕から力が抜けた。

そんなにあいつに知られたくないのかよ!?

「本当に…卑怯者…ッ」

涙をためた瞳で睨むと諦めたように目を閉じ、その頬を涙が伝う。



「…もう、いい。行けよ」

果穂を掴んでいた手を緩めると勢いよく振り払い、果穂は教室を走り出た。
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