天気予報は暴風のち…Love!?
教室に取り残された俺は壁にもたれて大きくため息をついた。

なーにムキになってんだよ。
あんなオンナの言う事、気にする必要ねーよ。

偉そうに言うからちょっとからかってやろうって思っただけだろ。

そう自分に言い聞かせるものの、果穂の赤くなった顔や震える身体を思い出してしまう。

あいつとだったら果穂は笑顔で受け入れるんだろうか。

ま、そりゃそーだろ。
好きなオトコに知られたくない一心で好きでもないオトコのキスにだって耐えてるんだから。

俺の言いなりにならずにここにいなくたってよかったはずだろ?
もし、俺がバラしたとしてもしらばっくれりゃいい話だ。
あいつだって自分のオンナと不良の俺の言う事ならオンナの方を信じるだろーに。

とことん生真面目なオンナなんだなぁ…。

ポケットに手を突っ込むと果穂から取り上げたピアスに触れた。

取り出して陽の光にかざすと柔らかく光る。



果穂。
わりーけど、俺、お前のコト気に入ったわ。
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