天気予報は暴風のち…Love!?
「笑うな」

「だって…可笑しいよ」

「その口…塞いでやろーか?」

肩を抱く手に力が入って、藤沢愁の顔が目の前に迫る。

「逃げるなら今のうちだぞ?」

私は目を閉じて告げた。

「逃げないよ…」

「お前、バカじゃね?」

私の唇に藤沢愁の唇が触れた。

角度を変えて何度も繰り返されるキス。

頭の奥が痺れて、ただ藤沢愁のキスに酔う。

「果穂…」

藤沢愁の熱い吐息と手のひらが頬を掠める。

一瞬視線が合って、もう一度目を閉じると深いキスに飲み込まれた。

初めての体験に藤沢愁のブレザーをキュッと握ると、その手に藤沢愁の手が重なる。

「ぅ……ん…」

はしたなく洩れる声。

自分が自分じゃないみたい。


「は…あ…」

唇が離れて大きく息をつく。
頭がクラクラして藤沢愁にもたれたままの私をその胸に抱いてくれた。

ずっとこうしてられればいいのに……。
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