天気予報は暴風のち…Love!?
ここんとこ、昼休みは屋上で果穂と過ごすのが日課になっていた。

元カレの事もあるし、あまり大っぴらにするのも優等生の果穂の評判に傷がつく。

何せ、クラス委員長様だからな。

優秀で真面目なクラス委員長が素行が悪くて有名な不良と付き合ってるなんて周りが納得するはずがない。

ま、俺からすると周りなんてどーでもいいんだけど。

それでもなるべく人目につかない所ってんで屋上な訳だ。



「今日も暖かいね」

果穂は屋上に来ると、いつも嬉しそうに空を仰ぐ。

「お前っていつも嬉しそうだな」

「だって気持ちいいじゃない」

確かに。
太陽の日差しでコンクリートの床も暖かい。

「愁」

果穂がポケットからポッキーの箱を取り出して見せる。

「一緒に食べようと思って持ってきたの」

果穂曰く、学校に菓子を持ってきたのは初めてだとか。

どんだけ真面目なんだよって可笑しくてたまらねー。

そんな真面目な果穂が俺と付き合うようになって不良化してるのか?
それは問題だな。
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