天気予報は暴風のち…Love!?
「うぉっ!?ちょっとコレ、俺ってキタんじゃね?」

いつもの集中力がなくただボケた感じでボタンを連打していた俺は豊にリードを許している。

はしゃぐ豊の声で我に返った俺は形勢逆転するべく画面に向かう。

「あ―――!それアリ!?あ――!」

俺の勝ちが画面に表れると豊が頭を抱えた。

「俺に勝とうなんてまだまだ甘い」

「くっそ―!も一回だ!」

リベンジを挑む豊を横目に俺は椅子を立った。

「愁?」

「何か疲れた。今日は終わり」

「勝ち逃げかよ」

「いつものコトだろ」

ペッタンコのカバンを脇に抱えてゲーセンを出る俺に豊も渋々付いてくる。




「あ、あれ」

駅のホームのベンチに足を投げ出して座ってると豊が指差す。

バーガーショップの二人…。

オトコが俺達を認めて真逆の方向へと歩いて行く。

「逃げられちった」

「お前が絡むからだろ」

「あーゆーの見たらからかいたくなるんだよ」
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