いじめられッ子には救済を。
「……言わないから。」
もう片方のほっぺたもつねってやる。
「言はないうォんねーな。」
……なかなか手強いな。
あたしのは聞いたくせに。
凌ちゃんサンのは教えてくれないんだ。
『じゃあもういいもん。
もう聞いてやんない。
凌ちゃんサンなんか知らない。』
ほっぺたを解放してそっぽ向く。
あぁ、あたし、なんか変だ。
今日はいつもの調子がでない。
どうしたあたし。
がんばれあたし。
あー、頭痛い。
頭がまたぐるぐる考え出そうとしたとき、背中から暖かい感覚。
「拗ねないでよ。」
凌ちゃんサン、くすぐったい。